2010年7月18

集会アピール

 

私たちは今日、1989年に旧陸軍軍医学校跡地で発見された人骨の真相究明を求めて発見21周年の集会を開催しました。

発見された人骨は新宿区が行った鑑定や厚生労働省の調査報告書によって、日本人以外のアジア系人種が含まれていることや医学実験に使用された陸軍軍軍医学校の標本類であることが明らかになりました。
 このため厚生労働省は、今後も人骨の身元確認につながる新たな手がかりが得られる可能性があることから、現状のまま保管しています。また陸軍軍医学校に勤務した元看護師から、跡地には敗戦後に人体標本などが複数箇所に遺棄されているとの新たな証言が寄せられました。
 2006年に当時の川崎二郎厚生労働大臣は、証言者の元看護師と面会し、当該個所の発掘調査を含む誠実な対応を約束しました。
 そのうちの一カ所である厚労省の旧戸山5号宿舎周辺の発掘調査が、今年度中に実施されることになっています。
 私たちは、今回の発掘調査が、新宿戸山の人骨問題の真相究明に繋がるよう、関係各省に以下のことを要求します。 

一、 新たな人骨発掘調査にあたっては、考古学や自然人類学などの専門家が参加する有識者による発掘調査委員会を設け、考古学的な埋蔵文化財調査を準用して行うこと 
二、  発掘の調査方法や調査過程を公開し、詳細な調査記録を作成し、調査結果を報告書にまとめて公表すること 
三、 発掘調査と併せて陸上自衛隊衛生学校に現存する陸軍軍医学校の標本類を調査すること 
四、  現状のまま保管している人骨の科学的鑑定の方法を検討し、身元確認調査を併せて行うこと 
五、  人骨の身元調査を求めている731部隊に送致された犠牲者遺族の故・敬蘭芝さん、張可偉さん、張可達さん、王亦兵さん、朱玉芬さんらに調査の中間報告を行うこと 

人骨発見21周年集会「専門家にきく!軍医学校跡地の発掘調査で何がわかるか」

参加者一同


     

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