人骨発見25周年企画第一弾
DVD上映会【七三一部隊員は語る】

安松 狢

第一回DVD上映会、上々のスタート

　2014年、標記のシリーズ第一回が、2月9日（日）に若松地域センターで開催。参加者約20名。1995年から98年にかけて、常石敬一（軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明・代表）ら、七三一部隊展全国実行員会の有志が集まって、証言ビデオを作成するためのプロジェクトチームを立ち上げ、七三一部隊や他の防疫給水部隊、関連する研究所や機関に所属する多くの体験者から証言を集めた。これらをDVD化し、生の証言を聴く機会を提供した。
　前半は97年に神奈川大で開かれた「七三一部隊語り部フォーラム」（約4時間）を編集し、作品化した「語り部731部隊 少年隊員が見た細菌戦部隊」を見た。

　証言者は元少年隊員の篠塚良雄さん、鎌田信雄さん、鶴田兼敏さん、小笠原明さんの4名。話の内容はそれぞれの方の狭い体験でしかないが、それらをつないでいくことで全体像が見える。休憩を挟んだ後半は、4名のうち篠塚さんの証言を取り上げ、作品化されていない証言の一部を放映した。
　なお、証言ビデオ「語り部731部隊 少年隊員が見た細菌戦部隊」は、DVDとセットにして一本1000円で頒布する。
　会場からの発言によると、帝銀事件関係の資料は武蔵大学図書館に収められる。

第二回上映会も成功裡に終わる

　シリーズ第二回は場所をウィズ新宿に移し、新宿区婦人問題を考える会との共催で3月9日（日）に開催。前半は中国人らの逮捕者を「特移扱い」として送致した憲兵隊の役割について、三尾豊さんの証言を約30分聴いた。後半は、七三一部隊が活動する前に、その前身として32年から背陰河で人体実験を行っていた東郷部隊に所属していた栗原義雄さんの証言を聴いた。参加者は約15名だがリピーターの多い企画は内容が良いという事である。

　これからの二回は、以下の通りに行われる。
防疫給水部は中国各地に広がっていた。北京、南京、広東、シンガポールの各部隊・支隊の防疫給水部の軍属のお話を聴く予定だ。

アンケート結果

今後の予定は下記参照

ニュースの反響

昨年の人骨の会の取組み・究明する会ニュースに対し反響。不戦兵士・市民の会・湘南支部の保坂さんから頂いたお手紙。

鳥居さんへ
　究明する会ニュースを転用させていただきました。仲みどりさん→東大医学部→原爆症のカルテ…等々経過が鮮明にわかって来ました。小生は、「市ヶ谷監獄」の（あった）富久町で昭和6年（1931年）に生まれ、「観音八百屋」の野村長八君とは富久小学校の同級生でした。ではまた。

2014年2月25日 保坂治男

論文紹介

　2012年、民主党政権下で、「死因究明2法」が制定された。細川律夫厚生労働大臣（当時）の秘書を務め、同法設立に尽力、現在は千葉大学で教鞭をとる石原憲治さんの論文「法医学と検死の歴史」を紹介。

新聞記事

朝日新聞:震災遺体「母譲り」鑑定 ミトコンドリアで身元確認《2014年2月21日》
朝日新聞:江戸時代と現代 医療をのぞく 医は仁術展《2014年3月5日（水）》

2014年度連続フィールドワーク第1回お花見ウォーク
―陸軍射撃場・戸山学校・軍医学校、そして人骨―

3月30日（日）
JR高田馬場駅戸山口改札口集合

DVD上映会【731部隊員は語る】

第3回「防疫給水部①　南京1644部隊・広東8604部隊」
日時:4月13日（日）
証言者:松本博さん（南京防疫給水部隊）、丸山茂さん（広東防疫給水部隊）

第4回「防疫給水部②　シンガポール9420部隊･大連衛生研究所」
日時:5月11日（日）
証言者:竹花英逸さん（シンガポール防疫給水部）、目黒正彦さん（大連衛生研究所）

会場はいずれもウィズ新宿

【25周年記念企画・今後の予定】

第三弾 ニュース特別号発行
寄り添う医師と切り捨てる医師 チェルノブイリ、水俣、カネミ油症、そして福島
発行日:3月11日
頒価:200円
送料80円～（10冊以上注文の場合、送料は当会で負担）

第五弾 人骨発見25周年記念集会「人骨問題の過去・現在・未来」
DVD上映 湯浅謙さん（元潞安陸軍病院軍医）／斎藤陽さん（元防疫研究室軍属）
記念講演「法医学と検死―死因究明二法の施行と人骨問題」
講師：石原憲治さん（千葉大学大学院特別研究員）
日時:7月20日（日）