The association demanding investigationon human bones discovered from the site of the Army Medical College
川村 一之(軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会)
厚生労働省は1月27日、2010年度予算案に「人骨発掘調査費」を計上。厚生労働省医政局政策医療課監査指導室が民主党の郡和子衆議院議員の問合せに答えた。
追記:鳥居 靖
厚生労働省は、戦後帰還兵から聞き取った、戦争中の戦死・不明兵に関する情報を公開し始めた。保管されている人骨の身元調査も期待したい。
期日:2010年4月25日(日)午後1時30分~
会場:戸山生涯学習館・学習室C
講師:長谷川順一(東京の戦争遺跡を歩く会平和案内人、靖国神社・遊就館ガイド)
資料代:500円
鳥居 靖(軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会・事務局長)
2月20日、国立科学博物館分館(新宿区百人町)でシンポジウム開催。約300人の参加で多くの立ち見が出た。
同シンポジウムは日本学術振興会科学研究費補助金による「更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷に関する総合的研究」の成果を発表したもので、日本人の起源について結論はでなかったが、少なくとも「日本人」という単一の集団を想定することはできないし、旧石器から縄文時代、弥生時代、古墳時代…現代という単線的な進化史観は排すべきだ。人骨の会の立場でいえば、新たに発見されるかもしれない人骨の鑑定に参考になった。馬場悠男先生(10周年で講演)と佐倉朔先生(人骨鑑定人)にも会えた。
文責:鳥居 靖(軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会・事務局長)
1月24日、東京歴史教育者協議会会長の丸浜昭さん(駒場大付属中学校・高校教員)に、「国定教科書に見る軍神」というテーマでお話を伺う。
丸浜さんは、かつて歴教協新宿支部で活動していたときに、人骨問題と七三一部隊展に出会う。山室建徳氏の「軍神」(中公新書)は軍神は生まれるべくして生まれたと主張。内敏夫氏の「軍国美談と教科書」(岩波新書)では軍神がつくられた社会背景を考察。「軍神」の三類型。一つ目は、戦場で倒れた職業軍人で中年の指揮者(橘周太、加藤建夫、広瀬武夫など)。二つ目は、東郷平八郎、乃木希典などの大将・提督。最後に、爆弾三勇士(日中戦争)、特別攻撃隊(太平洋戦争)など、死を免れない作業を集団で遂行した若手の将兵たち。ただし、爆弾三勇士は正式には軍神ではない。これらの軍国美談は、国語や修身の中で道徳教育の一環として扱われる。同じような記述が「新しい歴史教科書」に。この教科書が採択された杉並区では、これを批判しながら新しい教科書―「ひらかれた歴史教科書の会」編の「『新しい歴史教科書』の正しい読み方―国の物語を超えて」を作成。日露戦争は1、ロシア脅威論一辺倒では説明できない。2、朝鮮と日本の関係を丁寧に見る必要がある、3、戦争は民衆を如何に蹂躙するか、この三つの視点が必要。
中村 隆一 (2010年1月29日記から抜粋)
昨年暮れ、二団体が新宿区の大久保から戸山への行程をフィールドワーク。11月28日は横浜市高等学校教職員組合(15名)、翌29日は中央大学長谷川ゼミ(17名)。横浜教組の感想を紹介。
横浜市立高校の教育研究会の一つ「歩く分科会」で東京都新宿区戸山の戦跡を巡る。14時から18時までつるべ落としの秋の日に辺りが暗くなるまで駆け足で巡った充実した約4時間だった。
…バブル崩壊期の社会不安や現代社会に対する漠然とした人々の不満を背景に、戦争とそれに続く戦後の歴史への若い人たちの無知につけ込んで、社会のほんの一部の人たちの思いつきにすぎない歴史認識が公然と語られ、世論がガラッと変えられた。そこから99年の国会で「周辺事態法」「盗聴法」「国家・国旗法」なども一挙に成立、仕上げが2006年の教育基本法の改正。そして横浜でも昨年「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が採択された。そんな中でも2006年の石井とよさんの証言があり、それに基づく発掘調査が2010年に行われる。
2010.3.14
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