軍医学校跡地で発見された人骨問題を究明する会

The association demanding investigationon human bones discovered from the site of the Army Medical College

『究明する会ニュース』138号・要約

人骨発見20周年記念誌刊行 好評発売中!
「国に問われる責任つぐないか、救いか」

編集部

 人骨問題を究明する会は、人骨発見20周年を記念して記念誌を刊行。第一部は昨年の集会でドイツの戦後補償を参考にして、C型肝炎訴訟、ハンセン氏病問題等、各団体からパネリストを参集して語り合った記録。第二部は、究明する会の20年の歴史。
 この20年間の活動のすべての記録は「究明する会ニュース」合冊で。人骨発見から10年間に発行した1号~69号をまとめた「究明する会ニュース合冊」。その後を5年ずつに分けて70号から105号までを「合冊第2集」、106号から137号までを「合冊第3集」として編集。
  • 国に問われる責任 つぐないか、救いか(樹花舎発行)
    • 定価 1000円+税
  • ニュース合冊 No.1(1990/9/25)~No.69(1999/6/13)
    • 頒価 5000円
  • ニュース合冊第2集 No.70(1999年7月)~No.105(2004年7月)
    • 頒価 3000円
  • ニュース合冊第3集 No.106(2004年9月)~No.137(2009年6月)
    • 頒価 3000円
人骨発見20周年集会
「強制連行と遺骨調査」成功裏に終わる

安松 狢

20周年集会の会場風景

 7月20日(月)60余名の参加者のもと、戸山サンライズで開かれた。常石代表の挨拶のあと、野添憲治さんの講演。野添さんは強制連行された中国人労働者が働いた全国135事業所をすべて自らの足を運んで取材し続けた。地域の人たちも企業もできるだけ隠そうとしている中で、事実を追求していく野添さんの姿勢に頭が下がる。野添さんには感謝と共感の意を込めて会場カンパを集め、今後の調査費としてお渡しした。

記念講演「強制連行と追悼」
野添憲治さん
遺骨に思いを込めて

 夕方4時からは戸山サンライズの隣の隣、国立感染症研究所内にある納骨施設の前で追悼式を行う。参加者は約50名。常石代表から決意表明を兼ねた弔辞があり、一分間の沈黙の時を経た後専福寺の二階堂行寿住職、東京信愛教会の鈴木武仁牧師からお言葉をいただく。最後は究明する会を代表して平野利子が代表献花。続いて各人が思い思いに献花をして終了。

追悼式:王選さんの献花

以下、当日のアンケート結果は省略

好評につき、来年も実施決定!
「陸軍八十年の歴史を訪ねる連続フィールドワーク」

スタッフ、大々的に募集!

長谷川 順一

 人骨発見20周年のプレ企画として昨年から連続五回の「陸軍80年の歴史を訪ねるフィールドワーク」を実施。第一回「陸軍の父・大村益次郎の銅像と靖国神社」、第二回「陸軍の中枢・市ヶ谷台」、第三回「三八歩兵銃を製造した陸軍東京砲兵工廠」、第四回「陸軍軍医学校と人骨問題」、第五回「明治天皇の観兵式と陸軍青山錬兵場」

来年度も連続企画に取り組みたい。具体的な日程は次号で。「ボランティア平和ガイド」を希望する方大歓迎。

スタッフ募集に応えて:宮澤 玲子
ニュース拝見しました。お手伝いします。目黒の郷土資料館で「写真と地図で見る知られざる軍都東京」を見つけ、個人で歩いてみたりしました。「明治」と「軍国ニッポン」を探して歩くのは、今の自分の生き方を考え直すきっかけにもなり得るし、遊びに溢れたとても知的な感じを売りにできそうな気がします。

東京ピースサイクル・軍医学校跡地をフィールドワーク

東京ピースサイクル:牧野 和宣

財務省若松住宅前で記念写真

 毎年平和を願って日本中を自転車で駆け巡るピースサイクル。今年は人骨の発見現場をはじめ、軍都新宿をコースに組み込む。以下はその報告。

7月19日、今年の東京ピースサイクルのルートは練馬区役所から新目白通り、山手通りを経由して新宿区の旧陸軍細菌研究施設跡地、そこから環七通りを使って大田区の池上本門寺。(そこから8月5日の広島へと自転車リレー)練馬からの参加者は、自転車25台と宣伝カー。11時前に新大久保駅に到着。陸軍技術本部・陸軍科学研究所跡から遺骨保管施設まで約1時間半のフィールドワーク。原水禁大会で広島を訪れる機会に近頃は大久野島もコースとなっており、今回の企画はそこにつながる。

新聞記事

毎日新聞 京都版:比でも生体解剖 元衛生兵 償いの証言(2006年10月19日)

人権の尊さについて-ハンセン病から学ぶ-

9月18日(金)
東京ボランティア・市民活動センター
講師:神 美知宏 さん

見ごたえあり NHK「戦争証言アーカイブ」

安松 狢

安松 狢  NHKが進めるプロジェクト「戦争証言アーカイブス」では、従軍経験を語る映像がウェブ上で閲覧できる。10月までの試行で約100人分。銃後の経験を含めた証言をもっと増やし、11年には本格サイト完成。

http://www.nhk.or.jp/shogenarchives/

 情報も豊富で、多くの戦時体験の証言を集め大変充実したホームページ。特に「満洲東寧」に従軍看護婦として戦地に赴いた村山三千子さんの証言は、七三一部隊以外で生体解剖を行った経験を語る。

2009.9.6

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