The association demanding investigationon human bones discovered from the site of the Army Medical College
『究明する会ニュース』95号・要約
快調 パネル展示『「人骨」は訴える』
7月13日から始まった同展示会は、高校や大学の学園祭なども含め、新宿を中心に5ヶ所で開催。貸出料は無料。ただし、パンフレット20部(500円/1部)買取。
川村 一之さん、武蔵野市で講演
10月16日、武蔵野市・憲法を学ぶ会の学習会で人骨問題について講演。
人骨発見一三周年「戸山人骨」鑑定の頃（後半）
川村一之さん（元新宿区義）と佐倉さんの討議
- Q.
- 各分野の専門研究者の意見を聞いたか。軍医学校関係者の方とは接触されたか。
- A.
- 意見を聞いたのは、頭に開けられた穴や傷について、それが出来た理由。その他DNA、骨中のタンパク質の中に含まれる炭素や窒素の同位体について。これらについては、今は意味がないということで止めた。
- Q.
- 軟部が残存している頭骨は標本は何のために必要だったのか。
- A.
- 外科医の卵に、中耳炎の根治手術などの手技を見せたのではないか。
- Q.
- 四肢骨の鋸断は標本か。
- A.
- わからないが、標本だと思う。いろいろな可能性がある。例えば凍傷実験とか。実際には分からないが、いろいろ想像はしている。
- Q.
- 「モンゴロイド？」と書かれているB7（の写真）の人種は何か。
- A.
- モンゴロイドかどうか疑問が大きい。コーカソイドではないかと思う。
- Q.
- この標本類は軍医学校の軍陣外科教室の標本か。
- A.
- 現在はっきりとはいえないが、想像するとそういう考えも成り立つ。少なくとも外科に関係していたものがかなりあるとはいえる。内科に関係していたもの（内臓の標本など）は残らないのでなんとも言えない。
質疑応答
- 渡辺
- 顔の復元はできないか。
- 佐倉
- 出来るかも知れません。復顔をつくって写真にして配ると、ものすごく一般から申し出がある。つまり復顔するとわかる。しかしそれはただの印象。鑑定書で要求されるのは、科学的に証明に近いものでなくてはだめ。
- 宮沢
- 遺族の方々とこの骨をつなぐような何か、復元するのは大変としても絵とか何かそういう可能性というのはあるか。
- 佐倉
- あると思う。それはＤＮＡも同じ。さっき私がやらなかったといったのは、集団として日本人の集団なのか違うのかというものは役立たないということだったのでやらなかった。個人的には役立つ。母系が同じならミトコンドリアＤＮＡは一致する。だけど本当に遺族が名乗り出て、その遺族が実際死んだ人の骨の中から選び出してなんていうことになると確率的には非常に小さい。
- 志村
- 今後の発掘について、現場状況を確実に把握することは大事ではないか。
- 佐倉
- 現場の状況を把握するのは大事。なるべくたくさん集めなければいけない。
- 杉山
- いろいろな加工された骨が出ているわけですけれども、それは標本にするために遺体が加工されたのか、生前の手術であったのか。
- 佐倉
- 死後加工されたものだと思っている。切り口の状況が生きている人にやるのとちょっと違う。また、何故ああいうものがあるのかと考えてみますと、手術の練習台、実験台という意味合いが大きかったと思う。これは断言するつもりはない。
- 佐久間
- 遺骨に手を加えた人の情報は得られないのですか。
- 佐倉
- それは無理。当時現場を見ていて覚えている人がいれば…
- 常石
- 旧日本陸軍の軍医の誰かがやった？
- 佐倉
- 軍医以外でも医学関係者を一時的に誰か連れてきたということもあるんじゃないか。これも単なる想像。
人骨問題の足跡を訪ねる北京 瀋陽 長春 ハルビン の旅
(2002年9月14日～21日)
北京 北京医科大学、中国人民抗日戦争記念館を訪ねる。中国国際友誼促進会、金源さんのご遺族・鄭英順さんらと交流 張可偉さん宅を訪問
瀋陽 撫順市平頂山同胞遇難70周年公祭大会に参加
長春 第100部隊跡、偽満皇宮博物院見学
ハルビン 731部隊罪証陳列館、敬蘭芝さん、郭曼麗さん、韓暁さん、朱玉芬さん、靖福和さんと交流、東北烈士記念館で「毒ガスと日本軍要塞」展見学 他
平頂山事件70周年記念式典に参加して
9月16日、吉林省撫順市平頂山記念碑において、平頂山事件70周年の式典。平頂山事件は70年経った今でも中国人民の心に傷を負わせている。平頂山は撫順炭坑に隣接し、撫順炭坑は日露戦争によって日本が権益を獲、満鉄が経営していたもので、中国人民は炭坑の権利と労働力を日本により搾取され、中国人民の命は石炭より軽く扱われた。反発した中国人が9月15日に炭坑襲撃、これに腹を立てた日本軍が翌日平頂山の住民を皆殺し。記念式典には日中一万人近くが参加し、ともに犠牲者に対し追悼の意を表した。式典の後、平頂山の虐殺記念館を訪れ、犠牲となった人々の累々とした人骨を見て回る。多くの人骨は訴えている。
2002.11.30
定期購読者募集のご案内
定期購読者募集ページへ
