人骨焼却差し止め住民訴訟事件

1   1993年9月に提訴した人骨焼却差し止め住民訴訟は、2000年12月に最高裁で棄却判決が下され終結した。7年間裁判継続したことにより、この間遺骨の焼却を阻止できたことが、現在の遺骨保管につながったとも言える。

 その意味で、判決は敗訴であったが、実質的な勝利であったと考えている。

2 裁判の経過

1992422日 

新宿区、『戸山人骨の鑑定』結果公表の記者会見の場で、今後の人骨の扱いについて「厚生省と協議するが、区としては焼却・埋葬する方針」と発表

1993614

109名の新宿区民、新宿区に人骨焼却差し止めの監査請求

1993812

新宿区、監査請求を棄却

199392

109名の新宿区民、新宿区長他3名に対し、人骨焼却差し止め住民訴訟を東京地方裁判所に提訴

1993108

1回口頭弁論 陳述人・石川久枝さん

19931130

2回口頭弁論 陳述人・渡辺登さん

1994126

3回口頭弁論 陳述人・見津毅さん 次々回に中間判決を示唆

199434

4回口頭弁論 陳述人・杉山次子さん 次回判決の方針変わらず

199438

裁判官忌避の申し立て 331日に却下

199448

上記却下決定に対し、抗告 1011日に高裁棄却 1216日に最高裁でも却下

1994125

東京地裁・秋山寿延裁判長、却下判決を下す これを受けて日弁連人権擁護委員会は、19日、新宿区に人骨の保管を勧告

19941216

原告101名、東京高等裁判所に控訴

1995531

1回口頭弁論 陳述人・森川金壽弁護団長、渡辺登原告団長

1995719

2回口頭弁論 陳述人・林世志江さん 石井健吾裁判長、弁論終結を宣言 同日、訴訟進行に関する意見書提出

1995104

3回口頭弁論 西鳥羽和明近畿大学教授の鑑定書提出

19951220

東京高裁、控訴棄却の判決を下す 

19951227

原告団78名、最高裁判所に上告

1996227

弁護団、上告理由書を提出

1997310

弁護団、上告理由補充書を提出

20001219

最高裁、上告棄却の判決を下す



    最高裁判決

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