第91号
納骨式、無事挙行さる〜厚生労働省、旧陸軍軍医学校由来の遺骨を、弔意を示しつつ納骨
納骨式(拝礼)は、雨の中約50人が集まった。午前10時に最後の「遺骨」が入った桐箱を職員が納骨した後、参列者が献花。保管施設は正面に「静和」と刻まれ、その前に献花台をしつらえ、側面のプレートには以下のように書きこまれた。
この地には、昭和20年まで旧陸軍軍医学校があり、平成元年7月に、戸山研究庁舎の工事に際し、同校の標本などに由来すると推測される多数の人骨が出土した。 ここに、これらの死没者の方々に心から弔意を表する。 平成14年3月 厚生労働省 |
2002年第一回人骨問題研究会 医学と戦争〜「極秘 駐蒙軍冬季衛生研究成績」を読む〜前編 |
お花見ウォークの一行、納骨施設に献花
4月7日、JR大久保駅に集まった17名は、川村さんの案内で、新宿戦跡巡り。一行は、3月26日まで遺骨が保管されていた公営社の前を通り、陸軍の各施設跡を巡り、国立感染症研究所内へ。ここから元軍医学校看護婦の石井十世さんが合流、衛視さんの案内で納骨施設を訪れ、皆で献花して弔意を表す。申し出れば休日でもいつでも訪れることができる。
投稿 お花見ウォークに参加して 西本章
何気なく通り過ぎれば何でもない町並みも、問題意識を持って見ると全く別の姿が見えて来る。今回の経験で、戦争の記憶の継承はできると思った。
戦中化学兵器を研究していた施設があった場所に立ち、これが大久野島や曽根、中国での化学戦から遺棄へとつながって行き、それによって戦中戦後、多数の被害者を出した事を考えると、この様な事態を引き起こした責任を追及しない訳にはいかない。中国での出来事と新宿という身近な街とが一本の線でつながっている事を、頭だけでなく身体で感じることが出来た。